今回は『火の用心「さっしゃりましょう」の意味は?様々な掛け声も紹介!』と題して紹介します。
時代劇のシーンや、町内の夜回りで、「火の用心!さっしゃりましょう!」という掛け声を聞いたことがある方も多いでしょう。
火の用心は分かるのですが。。。さっしゃりましょうって一体どういうことなのでしょうか。
あわせて、火の用心の掛け声にはどんなものがあるのでしょうか。
そこで今回まとめた内容はこちらです。
- 火の用心の「さっしゃりましょう」の意味は?
- 火の用心の様々な掛け声も紹介!
それでは本題にいってみましょう!
火の用心「さっしゃりましょう」の意味は?
「火の用心さっしゃりましょう」の意味は、「火の用心をなさってください」という意味です。
「さっしゃりましょう」は「なさってください」という意味で、「さっしゃる」は「なさる」の古語体で、 サ変動詞「す」の未然形「せ」に、尊敬の助動詞「さす」と「らる」の付いた「せさせらる」が約まってできました。
これは関西より西で使われている掛け声です。
岡山県に伝わる古い子守歌「ねんねこ しゃっしゃりませ(さっしゃりませ)」でも使われているので、その地方の方にとっては馴染みのある表現でしょう。
意味が分かると、優しい印象の呼び掛けだということが分かりますね。
火の用心の様々な掛け声は?
火の用心の夜回りでは、拍子木を打ったり掛け声をかけたりしながら呼びかけるのが主流ですよね。
その掛け声がにはどんなものがあるのでしょうか。
ここからは様々な火の用心の掛け声を紹介します。
火の用心 マッチ一本火事の元
「火の用心 マッチ一本火事の元」は、火をつけるために、かつてはマッチが使われていたことから、このような呼びかけがされていました。
今ではマッチを使うことは少なくなりましたが、マッチを知らない方は少ないでしょうし、マッチからは火が連想されるでしょう。
これは、昭和の終わり頃までよく使われていた掛け声なので、馴染みがある方も多いかとおもいます。
戸締まり用心 火の用心
「戸締まり用心 火の用心」は、1980年代に日本船舶振興会のCMで使われていたフレーズです。
高見山が太鼓をたたく姿が印象的で、「戸締まり用心 火の用心」のあとのフレーズが、CMの放送される曜日によって変わり、「にこにこにっこり日曜日」「げんげん元気な月曜日」や「肝心かなめの火曜日だ」など歌われていました。
火の元だけではなく戸締まりにも注意を促し、「街をきれいにしよう!一日一善!」「木や草花は友達だ !」「お金は世のため人のため」など、多くのことを伝えるCMでした。
焼き肉焼いても家焼くな
「焼き肉焼いても家焼くな」は、着ぐるみの牛が消防車に乗り、鐘を鳴らしながら「カンカンカンカン晩餐館、焼き肉焼いても家焼くな」という、日本食研の晩餐館(焼き肉のたれ)のフレーズです。
CMのセリフを子どもたちが真似して口にし、商品も爆発的にヒットしました。
しかし、不謹慎だというクレームが多く放送中止になってしまった経緯があります。
実際にこの掛け声を使っている夜回り隊があるかどうかは疑問ですね。
サンマ焼いても家焼くな
「サンマ焼いても家焼くな」は、晩餐館の掛け声と似ていますが、こちらの由来は不明です。
しかし、京都市の西京少年消防クラブでは、平成28年に夜回りをする際に使われていたようです。
子どもたちが、ちょっとおもしろく火の用心の気持ちを高められる表現かもしれませんね。
焼肉だと、少し不謹慎な印象はありますが、サンマだと少しおもしろい感じはしますよね。
他、地域によって、様々な掛け声があると考えられます。
また、違う掛け声が分かり次第追記させていただきますね。
まとめ
今回は『火の用心の「さっしゃりましょう」の意味は?様々な掛け声も紹介!』と題して紹介してきました。
火の用心さっしゃりましょうの意味は、「火の用心をなさってください」という意味です。
また、火の用心の有名な掛け声には、「火の用心 マッチ一本火事の元」「焼き肉焼いても家焼くな」「サンマ焼いても家焼くな」「戸締まり用心 火の用心」などがあります。
地方や町内によっては、もっと多くの「火の用心」の馴染のある掛け声があるのと考えられますね。
今では昔と違って火器の安全性も増し、家の壁やカーテンなども難燃性のものが用いられていることが多いので、現在の火事の多くは、料理などによるものではなく、放火が多いようです。
なので、現在の夜回りは、不審者や放火などを抑止するための防犯パトロールも兼ねています。
町内で当番制で夜回りをし、声掛けをすることで、「お疲れ様です」と声をかける方もいて、地域の交流にもつながっています。
「火の用心」の声や拍子木の音を聞いて、「懐かしい」「安心する」と思う方もいれば、「うるさい」「迷惑だ」と感じる方もいます。
現在は、昔に比べ、家庭によって生活スタイルや時間帯が違うことも多く、「寝かしつけた子どもが夜回りの声や拍子木の音で驚いて起きてしまうので困る」という声があるのも事実です。
「火の用心」の掛け声は、時代劇の中だけの話になりつつあるのかなぁと思います。
今回は以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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